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バックラベルの偽装Ⅰ

      2016/12/03

食の安全

 

 

食品の安全が問われる中、許可されていない、あるいは基準値を超えた添加物の使用、産地や賞味期限の偽装等が横行しています。一度失った信頼を回復するには、相当な時間と労力を必要とするのに、未だに偽装事件は後を絶ちません。誰がどのタイミングで、どんな意図を持ってして、消費者を欺くのでしょうか。偽装元のステージは3段階あります。エンドユーザーに一番近い飲食店や商店の偽装。流通業者の偽装、例えば商社やインポーター、物流会社の偽装です。そして最後はメーカーの偽装。生産者が偽りを働くとなれば、その発覚は極めて難しく、こうなってしまえばもう闇の世界です。ワインの世界も同様です。

 

考えられるワインの偽装は、ぶどう産地の呼称、AOC、オーガニック認証、ヴィンテージ、許可されていない添加物、基準値を超えた添加物の使用、バックラベル等々。「本当に今飲んでいるワインはニュイ サン ジョルジュか」そう疑ってグラスを回す方はいないと思いますが、発覚している偽りが氷山の一角とすれば、隠ぺいされた嘘や偽りが多いのも頷けます。

 

フランスで食品業界の引き合いに行かれた方の話によると、そういった食品フェアには食品添加物、香料、着色料を手掛ける大手のメーカーもブースを出展されるそうです。フランスの香料メーカーのブースには、ニュイ サン ジョルジュ、ジュブレ シャンベルタン、ボーヌ ロマネ、サンテミリオン、ポイヤック・・・・といった具合にフランス全土の有名産地の香りサンプルが見事に展示されていたようです。人間は全てのワイン産地の香りを人工的に合成することができるのです。品種の特徴や産地の特徴、如いてはヴィンテージワインや偉大なワイン、劣化ワインまでの香りを操れるのです。こうなっては従来の自然な飲み物の姿形もありません。

 

バックラベルの偽装Ⅱに続く

 

 

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